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戸谷八商店にて、第8回本庄まちゼミ「老舗15代目が語る中山道本庄宿」を開催させていただきました。

 ~戦国時代の『本庄城』と、その後本庄宿で花開いた文化について~

 

先日、戸谷八商店にて「本庄まちゼミ」を開催いたしました。テーマは、「老舗15代目が語る中山道本庄宿 ~戦国時代の『本庄城』と、その後本庄宿で花開いた文化について~」です。

 


「第8回本庄まちゼミ・戸谷八商店」
「第8回本庄まちゼミ・戸谷八商店」

◆「第8回本庄まちゼミ」戸谷八商店の内容

 

■開催日時:

2024年  9月 4日(水) 10時~11時

2024年  9月 8日(日) 10時~11時

2024年 10月2日(水) 10時~11時

 

■⑯「老舗 15代目が語る中山道本庄宿」

~戦国時代の「本庄城」と、その後本庄宿で花開いた「文化」について~

 

■受講料:無料 

■開催場所:戸谷八商店(本庄市中央1-7-21)

 

◆本庄まちゼミホームページ

https://honjomachizemi.jimdofree.com/

◆本庄まちゼミFacebook

https://www.facebook.com/honjomachizemi/?locale=ja_JP

 


◆「老舗 15代目が語る中山道本庄宿」~戦国時代の「本庄城」と、その後本庄宿で花開いた「文化」について~

「第8回本庄まちゼミ・戸谷八商店」資料
「第8回本庄まちゼミ・戸谷八商店」資料

 

今回の講座では、戦国時代の本庄城から始まり、地域の文化的発展についてお話しさせていただきました。

 

●①【起】 関東有数の激戦地に位置していた戦国時代の本庄城

戦国時代、本庄城は武田氏・上杉氏・北条氏の三つ巴の戦いが続く、関東有数の激戦地に位置していました。この激戦地で歴史を紡いできた、「渋沢家」や「諸井家」、「戸谷家」などについてお話させていただきました。

 

●②【承】 三つ巴の戦いでの苦労から生まれたもの ~渋沢栄一翁に繋がる「利根川文化圏」の特色~

この地域が戦乱を乗り越えつつも発展した背景には、仲間と共に成長し、弱者を思いやる「利根川文化圏」の特色がありました。渋沢栄一翁に繋がる「自主独立の精神」や「信頼できる仲間と成長すること」を、この文化圏が育んだともいえます。

 

●③【転】仲間たちへの「鎮魂の気持ち」から「お祭り」へ

仲間たちの鎮魂の気持ちから発展した「本庄祇園祭り」や「台町獅子舞」は、現在も続く伝統的なお祭りです。

(祭りにおいては、崖下の特別な場所からパワーを得ています。)

 

A. 「金鑚神社」…11月の「本庄まつり」。「児玉党」への慰霊を含む。

B. 「阿夫利天神社」…9月の「例大祭」。「歴代本庄氏」への慰霊を含む。

C. 「城山稲荷神社」…7月の「祇園まつり」。戦国時代に不幸にして亡くなった「本庄近朝」や、「花の木18軒の仲間たち」への慰霊を含む。

 

滅亡した児玉党「本庄氏」への感謝の気持ちを忘れないために、日本文化の神髄、「鎮魂」の儀式と「お祭り」が重要であることを話させていただきました。

 

●④【結】 一度縁ができた人々を誰一人取り残さない中世的精神

~現代の人権思想に繋がる、利根川のアジールが生んだ「感性」~

本庄地域では、中世的な精神で、一度縁ができた人々を誰一人取り残さないという思想が根強く残っています。この背景には、「縁切りの原理」や「平等の原理」を含む利根川文化圏の「アジール」が育んだ感性とも深くかかわっていることについて話させていただきました。

 

●⑤【その後の】 本庄地域で花開いた数々の「文化」

江戸時代には、本庄宿は中山道最大の宿場町へと成長し、多くの文化人や豪商が集いました。その一例として、戸谷半兵衛の功績や、本因坊丈和の誕生などを取り上げ、どのようにしてこの地が文化と経済の中心となったのかについても紹介させていただきました。

(※本庄宿の文化人についてはこちらもご覧ください。)

 

また、本庄宿の人々が力を合わせ、「弱み」を「強み」に変えたことで、中山道最大の宿場町へと成長できたということもお話しさせていただきました。本庄宿は、大きな軍団を組織するのが得意ではないという「弱み」を抱えていましたが、地域のお祭りや神社・仏閣を共有の基盤とすることで、強いコミュニティを築きました。血縁関係に縛られず、開かれた都市的な空間を作り出したことが本庄宿の「強み」でもありました。この都市的な開放性が、本庄宿を魅力的な場所へと変え、江戸時代後期には中山道最大の宿場町に成長する要因となったことをお伝えしました。

 


◆本庄ケーブルTV様市民ニュース(2024年9月4日放送)


◆9月4日(水)に参加してくださった皆様

(右から)小暮純一さん、町田喜久雄さん、ご近所の斉藤さん、湯本善之さん
(右から)小暮純一さん、町田喜久雄さん、ご近所の斉藤さん、湯本善之さん

小暮純一さんと、町田喜久雄さんは、本庄市市民総合大学が開催する講座「本庄市の社寺仏閣、歩いて学ぶ身近な歴史」の講師をなさっています。(※詳細は「令和6年度 本庄市市民総合大学のしおり(P12)」をご覧ください。)

 


◆9月8日(日)にご参加くださった皆様


◆10月2日(水)にご参加くださった皆様

 

参加者の皆様からは、

現実に当時の歴史的な本や建物を見せて頂き百聞は一見を痛感した

「地域の歴史を身近に感じられた」

「日々の生活では知りえない本庄の一面を学べて有意義だった」

北埼玉県人として誇りに思いました」など、とても温かいお言葉をいただき、励みになっております。

 

今後も、皆様と共に本庄の歴史を楽しく学び、地域の歴史や魅力に触れ合う機会を共有していけたらと思っております。

 

このたびは、戸谷八商店の本庄まちゼミにご参加くださり、本当にありがとうございました。

 


※(2024年10月22日追記)

 

先日戸谷八商店にて開催した「本庄まちゼミ」に参加してくださった「埼玉県北部地域振興センター本庄事務所」の職員の方が、埼玉県のホームページに素晴らしい記事を寄せてくださいました。

 

→「第8回本庄まちゼミに参加してきました」

https://www.pref.saitama.lg.jp/b0111/tiikimeguri/matizemi.html

 

戸谷八商店の歴史や建物を丁寧に紹介していただき、また私が語らせていただいた本庄宿とその文化、そして戦国時代からの自主独立の精神が現代にどのように受け継がれてきたかについても深い理解を示していただいたこと、大変うれしく思います。

このたびは、素敵な記事をご提供いただき、ありがとうございました!

 

 


(第8回本庄まちゼミ・パンフレット)