~『本庄歴史探訪 老舗15代目が語る本庄宿と埼玉の偉人・渋沢栄一翁』~
◆戸谷八商店での「本庄すまいる日和2022」
【開催日】:
2022年12月4日(日)・2022年12月14日(水)
①11:00~12:00/②14:00~15:00
【場所】:
戸谷八商店(埼玉県本庄市中央1-7-21)
【テーマ】:
『本庄歴史探訪 老舗15代目が語る本庄宿と埼玉の偉人・渋沢栄一翁』
【各回定員】:4名
※新型コロナ感染対策を十分に施して開催させていただきました。
※「本庄すまいる日和」については、こちら(本庄市HP)をご覧ください。
◆【午前11時~】の部にご参加いただいた方々
【戸谷八稲荷にて】
【愛宕神社(あたごじんじゃ)にて】
諸井時三郎は、号は「春畦(しゅんけい)」。書の大家であ西川春洞(にしかわ しゅんどう)に師事し、明治書道会の会長をつとめ後進の育成に尽力されました。
※秩父セメントの創始者である諸井恒平(もろい つねへい)は春畦の兄です。渋沢栄一翁とは親戚関係にあたります。
妻・「華畦(かけい)」も西川春洞の門下生であり、夫婦共に「春洞門七福神」と称されました。
本庄市の安養院には、『春畦諸井先生碑』(妻・華畦の書)が置かれています。
中央の赤いジャケットの方は、春先に戸谷八商店をご訪問くださった丸橋 利光(まるはし としみつ)さんです。
丸橋さんは、「島村蚕のふるさと会」で「進成館(しんせいかん)」での企画展等、島村地区の絹文化遺産を普及・継承するための活動をなさっています。
今回、戸谷八での本庄すまいる日和にご参加くださりありがとうございます。
2022年12月8日の上毛新聞ホームページの「視点・オピニオン21」に、丸橋さんの記事が紹介されていました。
※丸橋さんの記事『広域連携で地域振興を 観光まちづくり』はこちらです。
記事を読ませていただいて、改めて「広域での連携」の必要性を実感しました。
利根川文化圏の中で渋沢栄一翁は生まれました。伊勢崎市・深谷市・本庄市・熊谷市妻沼地域は、歴史的に密接な関係があり、共通の風土や、原風景を持っていると感じます。
県や市の枠を超えて一体的に連携しながら「利根川文化圏」の歴史・文化の継承をしていくことが大切だと思いました。
◆【午後2時~の部】にご参加いただいた方々
◆配布させていただいた資料(一部)
◆諸井三郎氏作曲『本庄東中学校 校歌』
※ピアノは妹が演奏しました。
本庄西中学校と本庄東中学校の校歌は、日本を代表する作曲家・音楽理論家・音楽教育者として活躍した諸井三郎氏(1903~1977年)によって作曲されました。
「諸井家」は本庄宿の旧家です。
本庄東中学校の校歌にある「大利根(利根川)」、「自主独立」の言葉から、本庄風土の根底につながるものを感じました。
今回の本庄すまいる日和では、上武の地域で受け継がれてきた精神について皆さんと一緒にたどらせていただきました。
戦国時代、この地域は、武田、上杉、北条の3氏が激しく争う三つ巴の戦いの地でした。
そのような非常に苦しい中で、後ろ盾もない中、自分たちだけの力で、お互いに助け合ってなんとか生き延びてきたと伝えられています。
それぞれの時代ごとに、ネットワーク(宿場町の開拓、足尾銅山の6人衆、銀行、鉄道、生糸の直輸出、芸術など)を組んでお互いに活かし合いながら、(たとえ一方のネットワークがだめになっても、他のネットワークで繋いでいくという形で)、上武の地域で培われた精神が時代を超えて継承されています。
上武の精神とは、たとえば以下のようなものです。
・「和して同ぜず」
・「自主独立の精神」
・弱者に評価される「公益の精神」
・「敗者への思いやり」
・連携を大切にして官や軍に頼らずに「平和を志向する心」
約450年前の三大勢力が激しく入れ替わり争う「三つ巴」の地において、上武の地域は単なる「草刈り場」だったのではなく、いち早く「自主独立の精神と技術」と「敗者への思いやりの心」を育んだ場になったのだと思います。
今回、参加された方の中には、利根川近くの小和瀬や伊勢崎市にお住まいの方や、深谷市横瀬の華蔵寺にゆかりのある方がいらっしゃいました。赤城おろしや利根川文化圏の影響を、私と同じように感じておられる方や、足尾銅山6人衆の一人である加部さんの子孫につながる方などもおられて、とても勉強になりました。
戸谷八商店での『本庄すまいる日和2022』にご参加くださいまして、ありがとうございました!!