~ヘレンケラー女史の生誕地アメリカ合衆国アラバマ州・タスカンビア市では、ヘレンケラー女史の生誕日(1880年6月27日)にちなんで、毎年6・7月に野外劇『奇跡の人』が上演されています。ヘレンケラー女史が敬愛されていた塙保己一先生の生誕地本庄においても、塙保己一先生没後200周年の今年、塙保己一先生の生誕日5月5日に子ども劇団による『群読劇・塙保己一物語』が上演されました~
【子ども劇団による『群読劇・塙保己一物語』】
上演日:令和3年(2021年)10月3日(日)
会場:本庄児玉文化会館セルディ
◆塙保己一物語劇化実行委員会 竹並万吉会長
2階席まで入っていただいてありがとうございます。
私たちは世界に誇る偉人である塙保己一先生があまりまだ知られていないということで、なんとかもっともっと知ってもらうようにしようではないかとうことで、この「群読劇」というものを考えました。
しかし、劇はどうしたらいいかと暗中模索の状態でしたが、劇の世界において大御所と言われている「前進座」の志村智雄(しむらのりお)先生が、快く指導を引き受けてくださるということで、力をお貸しいただきました。
これまで、平成28年(2016年)から平成30年(2018年)の間に、3回にわたり「群読劇・塙保己一物語」を上演させていただきました。
いずれも大盛況で、皆様に喜んでいただけたのは志村先生のご指導のおかげだと思っております。
今年は、没後200年ということで、保己一先生は誕生されたのが5月5日なのですが、5月5日の子どもの日に、ぜひ保己一先生の素晴らしい劇を、それでは、子どもだけでやってみようということになりました。
これまで志村先生と一緒にやってきた劇は大人が中心でした。子どもも参加していたのですが、今回は、子どもだけの29名、小学校1年生から6年生が22名、中学生が4名、高校生が3名の構成です。いずれにしましても、この劇をやるにあたって、引き続き志村先生のご指導をいただいていたのですが、残念なことに、志村先生に直接指導をいただいた最後の日が2021年5月5日となってしましました。といいますのは、その後5月23日に76歳の若さでお亡くなりになってしまいました。私たちも本当に残念で悔しい気持ちでいっぱいでございますが、心からご冥福をお祈りいたします。
しかし、その後さあどうするかということになりました時に、関係者で、志村先生のご遺志を継いで、やりましょうよと、子どもに1回でもやってもらいましょうということで、この劇ができました。しかしその指導にあたって志村先生亡き後どのようにするかといろいろ考えた結果、劇のシナリオを作っていただいていた富丘富士子さんが志村先生に薫陶を受けたそのレベルで 演技指導をしていただけることになりました。本当にありがたく思っております。
特に先程、知事のメッセージにもありましたけれども、今年の12月18日に「第15回の塙保己一賞」が行われます。この保己一賞は世界中で有名になっております。2021年12月18日、本庄市民文化会館での表彰式の日にこの劇をまた上演させていただけることになりましたので、ご期待をいただきたいと思います。
劇がこのような形でできるようになりましたのは、志村先生の薫陶を受けた富丘富士子さんが、献身的、全力でがんばっていただいたおかげであります。また、今回は子どもの出演にあたって、ご家族の皆様に特別なご協力をいただきました。お迎えと、しっかりとお子さんたちが稽古し、本番を迎えられるようになったのは、ご家族の皆様のおかげと感謝しております。そしてまた、この劇を支えてくれたスタッフの方がおられます。根岸久さん、そして谷田裕之さん、田中学さん、本庄市の名刹 龍清寺さん、高木靖尚さん、楠本奉喜さん、高橋和美さん、中久美子さん、山岸秋子さん、阿部いつ子さん、マッド美容室の先生、ありがとうございました。
ところで今日、志村先生の奥様が、亡くなったご主人が本当に一生懸命最後のお仕事が、子ども劇団による群読劇『塙保己一物語』でした。それが上演されるのであればぜひ観たいとおっしゃっていただいて今日お越しいただいております。野間洋子さんという女優さんであります。ますますご活躍していただきたいと思います。今日の劇をご覧になってお帰りになったら、志村先生の御前に、子どもたちはしっかりがんばっていたよとお伝えいただけたら、本当にありがたく思います。
そして今日は、志村洋子さんのお友達にもお見えいただきました。この方は、ちょうど昭和30年に、ヘレンケラーさんが来日した時に小学生でありまして、ヘレンケラーさんにお会いしたということです。素敵なご縁を感じるわけです。
そして、いよいよ本番開始となります。この後ろに元気な子どもたち29名がスタンバイしております。この日にそなえてがんばってやってくれました。どうぞ皆様方の熱いご声援で、子どもたちのがんばりをほめてやってくださったらと思います。それでは幕が上がります。
ごゆっくりとご鑑賞いただき、ご堪能いただけたらありがたく思います。本日はありがとうございます。
◆富丘 富士子(とみおか ふじこ)さん
~志村智雄先生の薫陶を受けた富丘富士子さんが子どもたちの演技を指導くださいました~
本日は、お忙しいところお出でいただきましてありがとうございました。
子どもたちの気持ちは伝わったでしょうか。
時には非常に厳しいことも言ったのですが、本当に一生懸命に子どもたちはついてきてくれました。
私が指導をできたのは周りのいろんなスタッフの方が支えてくださったおかげだと思っております。
本日は本当にありがとうございました。
◆「広報ほんじょう」に掲載された『子ども劇団による群読劇・塙保己一物語』
塙保己一先生の生誕日は5月5日です。
平成27年(2015年)、竹並万吉会長が中心となって「塙保己一物語劇化実行委員会」を設立しました。
これまで、平成28年(2016年)から平成30年(2018年)までに3回、大人が中心となった『群読劇・塙保己一物語』が上演されました。(脚本:根岸久氏、潤色・演出:志村智雄氏、撮影・編集:田中学氏)
令和3年(2021年)は塙保己一先生没後200周年記念の年です。
会長の竹並氏は、2020年2月に「子ども劇団」を設立し、保己一先生の誕生日にあたる2021年5月5日、はにぽんプラザ(本庄市)にて、子ども劇団(子どもたち29名)による初の『群読劇・塙保己一物語』が上演されました。
その時の様子が「広報ほんじょう(2021年8月1日号)」に掲載されています。
◆ヘレンケラー生誕地視察団について
~三重苦(視力・聴力・言葉)の障害を克服したヘレンケラー女史の生誕地(アメリカ合衆国アラバマ州タスカンビア市)へ、竹並万吉氏を団長とした視察団10人が訪問した時の様子(平成28年6月23日~28日)~
※『子どもたちによる群読劇・塙保己一物語』(令和3年10月3日 本庄市児玉文化会館セルディにて公演)の小冊子より
◆ヘレンケラーと塙保己一
~田中学氏(総検校塙保己一先生遺徳顕彰会・編集委員)作成の動画より~
ヘレンケラー女史の生誕地アメリカ合衆国アラバマ州・タスカンビア市では、ヘレンケラー女史の生誕日(1880年6月27日)にちなんで、毎年6・7月に野外劇『奇跡の人』が上演されています。
田中学氏によって制作された上記の動画には、
「ヘレンケラー女史は、どうやって塙保己一先生を知ったのか」
「ヘレンケラー女史が指文字を知った野外劇の様子」
「本庄市の『ヘレンケラー生誕地視察団』の様子」
「本庄市とタスカンビア市の姉妹都市推進」
について、とても丁寧にわかりやすく、臨場感をもって説明されています。
子ども劇団による『群読劇・塙保己一物語』は、皆とても声が出ていて、気持ちの伝わる見事な演技でした。
子どもたちを通して塙保己一の物語が広がっていくというアイデアはとても素晴らしいです。世界に誇る本庄の偉人、塙保己一先生がこの群読劇によって、まちの皆様にとってより身近な存在になってきていると思います。
この群読劇を今後も毎年5月5日(保己一先生の生誕日)に上演していただき、塙保己一先生の偉大さがより一層、多くの人たちに広まっていったらと思いました。